AGAと脱色や整髪料の都市伝説

AGAとは男性型脱毛症のことで、成人男性によく見られる症状です。思春期以降に見られ、男性ホルモンが影響しているといわれ年齢が若くても前髪のはえ際や頭頂部の髪の毛が薄くなってきます。前髪の生え際だけ薄くなる人もいれば頭頂部だけの人もいますが、両方薄くなる人もいます。このように男性を悩ませる薄毛の症状の原因は何なのか、実はいろいろな都市伝説が存在しているのです。その噂の由来はどこからきているのか検証し、医学的見地からその正当性を検証してみたいと思います。

 
 
 

まず脱色や整髪料を行うと薄毛になりやすいという噂について見てみましょう。脱色を行う方法としては市販のブリーチ剤などを使うのが一般的です。ブリーチ剤の場合その用法にも書いてあるように髪の毛を痛めやすいということがあります。これは髪の毛にあるメラニン色素を抜くことになるので髪を傷めてしまうことがあります。もちろん髪の毛の色素を脱色するものなので、頭皮に直接ついてしまうと頭皮も傷めてしまうこともあります。ただ脱色が原因で薄毛になるというより、一時的に髪の毛が傷んで途中でちぎれてしまったりすることはあります。

 
 
 

次に整髪料です。髪の毛にはヘアサイクルというものがあります。頭皮には毛根があり、髪の毛は基本的に生え変わるサイクルがあります。まず髪は伸びてきますが、この時期を成長期といいます。個人差はありますが1ヶ月に1センチ程度伸びます。いつまでも伸びるわけではなく、やがて後退期をむかえます。そしてその後休止期となり髪の毛の成長は止まってしまいます。やがて新しい髪の毛が生え始めるとともに自然に抜けてしまうのです。通常このようなヘアサイクルは4年から6年の周期で生え変わることになり、このヘアサイクルが正常であれば髪の毛が一度にたくさん抜けることはありません。

 
 
 

整髪料の場合は、脂を使用したものもあります。このような整髪料を付けたあと、きれいに洗髪出来ていない場合など頭皮に脂分が残ってしまうと毛根が汚れてしまうことがあり、かゆみなどで髪の毛が抜けてしまうことがあります。このように脱色や整髪料が直接男性型脱毛症の原因にならないと言えます。また医学的な見地からも根拠無しと言えます。ただ間接的に頭皮を傷めてしまったり、頭皮や毛根が汚れてしまうことでヘアサイクルが乱れて髪の毛が抜けやすくなることはあります。そういった意味でも正しい使用法と、頭皮を綺麗な状態に保つようにする必要があります。